全身疾患(持病をお持ちの方)
血液をサラサラにするお薬を飲んでいても、歯は抜ける?|歯医者さんに伝えてほしいお薬のはなし
一デンタルパーク院長の武内です。
朝晩の冷え込みが強くなり、日中との寒暖差が大きくなってきました。
いかがお過ごしですか?
急な冷え込みで血圧が上がったり下がったりしやすくなりますので、お体を冷やさないようにお気をつけてくださいね。
今日は歯周病やむし歯で抜歯が必要になったときのお話です。
内科の先生から「抜歯のときに血液をサラサラにする薬を飲んでいることを伝えて」と言われていると教えていただきます。
今日は、血液をサラサラにするお薬と歯科治療についてお伝えします。

血液をサラサラにするお薬には、2つの種類があります
心房細動や脳梗塞などの心配がある方には、血の塊(血栓)ができるのを防ぐお薬が処方されることがあります。
こうしたお薬をまとめて「抗血栓薬」と呼びます。
抗血栓薬には、大きく分けて次の2つがあります。
①抗血小板薬:血液の流れが速い動脈で血栓を防ぐお薬で、心筋梗塞、脳梗塞、狭心症などの方に使われます。
②抗凝固薬:血液の流れがゆるやかな静脈などで血栓を防ぐお薬で、足の静脈の血栓や肺塞栓、心房細動などの方に使われます。
抗凝固薬は長くワルファリンが中心でしたが、最近は効き目が続く時間の短い新しいお薬も多く処方されるようになりました。
どちらのお薬も、血管が詰まる病気からお体を守る、とても大切なお薬です。
お薬は自己判断で止めないことが大切です
抗血栓薬を飲んでいると、血が止まるまでに時間がかかるようになります。
そのため「抜歯の前にお薬を止めたほうがいいのでは?」と考える方もいらっしゃいます。
お薬を途中で止めると、脳梗塞をはじめとした血栓の病気を起こす危険が高まることがあります。
抜歯のあとの出血と、お薬を止めたことで起こる血栓の病気をくらべると、血栓の病気のほうがはるかに命に関わります。
ですので、できるだけお薬は止めずに治療を行います。
お薬を調整する必要があるかどうかは、歯科医師と処方している主治医の先生が相談して決めますので、ご自分の判断で止めないでくださいね。
骨粗しょう症のお薬と歯科治療については、骨粗しょう症のお薬、歯医者さんに伝えていますか?|あごの骨を守るためにできることでお伝えしています。
通常の歯科治療は、お薬を飲んだまま受けることができます
むし歯の治療や歯のクリーニングなど、通常の歯科治療はお薬を飲んだまま受けることができます。
抜歯や歯ぐきの外科処置では、抜いた場所でしっかりと血を止める手当てを行います。
お口の中は体の表面での処置になるので、その場でしっかりと出血を止めることが重要です。
ただし、何種類もの抗血栓薬を飲んでいる方や、お薬の効き目が強く血が止まりにくいと判断される場合は、治療を見合わせることがあります。
診療にあたっては、お薬の種類や量、血液の固まりやすさを示す検査の値などを確認して、その日に処置ができるかを判断します。
抜歯について詳しくは、親知らず・抜歯・お口のケガ|「口腔外科」ってどんなときに頼るの?でまとめています。
抜歯の前に、歯医者さんに伝えてほしいことがあります
抜歯は、あごの骨に生えている歯を抜く、立派な手術のひとつです。
心臓病や高血圧などの循環器の病気、肝臓の病気、糖尿病、血液の病気がある方は、特に注意が必要になります。
歯科医院を受診するときは、次の4つを伝えてください。
①お薬手帳を持ってきていただき、飲んでいるお薬の種類と量を伝える
②ワルファリンを飲んでいる方は、最近の血液検査の値を伝える
③心臓病や高血圧など、治療中の病気を伝える
④その日の体調がすぐれないときは、遠慮なく伝える
抜歯の前の日は、しっかりと睡眠をとって体調を整えておくことも大切です。
抜歯のあとは注意事項に沿って過ごしていただき、血が止まりにくいなど気になることがあれば、早めにお電話でご相談ください。
親知らずの抜歯を考えている方は、親知らずは抜くべき?抜かなくていい場合との違いを川越の歯科医が解説もご覧ください。
心臓の病気とお口の関係については、心臓疾患でご紹介しています。
一デンタルパークではどのようにしているか?
当院では、抜歯などの処置の前にお薬手帳を確認し、その日に安全に処置ができるかしっかりと診断しています。
また必要に応じて、お薬を処方している医師と連携して治療を進めています。
川越で、お薬を飲みながらの歯科治療が心配な方は
お薬を飲んでいることを事前に伝えていただくだけで、安全に治療を進めるための準備ができます。
血液をサラサラにするお薬は、お体を守るための大切なお薬です。
治療の前に、どんなお薬でもお気軽にご相談ください。
一デンタルパーク
・所在地:埼玉県川越市(川越駅が最寄りです)
・お電話:049-257-5979
・ネット予約:https://www.genifix.jp/kazu-dentalpark-caa/p/login/
次の歯科受診のときは、お薬手帳をかばんに入れておきませんか?
監修者プロフィール
武内 一広(たけうち かずひろ)/歯科医師・一デンタルパーク院長(埼玉県川越市)。むし歯・歯周病治療から予防歯科、小児歯科、口腔外科まで幅広く診療。持病やお薬のある方にも安心して治療を受けていただけるよう、全身の状態を確認しながら治療方針を一緒に考えています。
出典
・抗血栓療法を受けている方(歯医者さんに伝えていただきたい病気と薬)|テーマパーク8020(公益社団法人 日本歯科医師会)
https://www.jda.or.jp/park/relation/medicine_disease03.html
・手術、手技に関して(抜歯)|口腔外科相談室(公益社団法人 日本口腔外科学会)
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_syujyutu
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。お薬の調整は、必ず歯科医師・処方している医師にご相談ください。







