カズデンタルブログ

おやつは「量」より「回数」|夏休みに増える間食と、歯の意外な関係

一デンタルパーク院長の武内です。

8月に入りましたが今日はとても涼しい1日でしたね。

雨の日だと「家にずっといるので、だらだらお菓子を食べていて…。量は気をつけてるんですけど」とお子さんたちも手持ち無沙汰でついついお菓子が多くなりがち…

学校がある日と違って、生活のリズムがゆるくなりますからね。冷蔵庫の前を通るたびにアイス、テレビを見ながらお菓子。夏休みあるあるだと思います。

ただ、今日お伝えしたいのはここなんです。むし歯を左右するのは、砂糖の「量」だけではありません。
むしろ「何回に分けて食べたか」のほうが、効いてくることがあるんですよ。

夏休みの間食と虫歯の関係を解説する、川越の一デンタルパークをイメージした明るいテーブルとおやつの風景

同じ量でも、分けて食べるとむし歯が増える

これを示した有名な研究があります。

砂糖を含む食品を食事のときだけに限って食べたグループと、食事と間食に分けて食べたグループを比べたところ、後者のほうがむし歯が増えた、という結果が報告されています(厚生労働省 e-ヘルスネットで紹介されています)。

同じものを食べていても、ダラダラ何回も口に運ぶとむし歯が増える。これ、けっこう意外ですよね。

理由はお口の中の環境にあります。

甘いものを口にするとむし歯菌が糖をエサにして酸をつくり、お口の中が酸性に傾きます。
歯の表面(卵でいう殻にあたるエナメル質)は酸に弱いので、この間、少しずつ溶けはじめます。

でも、しばらくすると唾液が酸を中和して、溶けた部分を修復してくれるんですね。
お口には自前の回復システムが備わっているわけです。

問題は、回復し終わる前に次の一口が入ってくること
これを繰り返すと、お口の中がずっと酸性のままになります。修復する時間が足りない。だから「量より回数」なんです。

「食べさせない」ではなく「区切る」

こういう話をすると、「じゃあお菓子は禁止ですね」と言われることがあるのですが、そこまでしてほしいということではありません。
ポイントは、区切ることです。

① 時間を決める
定時で間食を摂る時間を決めることです。
だらだら続く状態をやめて、食べる時間をひとかたまりにする。これがいちばん効きます。

② 食事のデザートにしてしまう
どうしても甘いものを食べたいときは、食後にまとめるのが賢い方法です。
食事のあとは唾液がたくさん出ているので、お口の回復も早いんですね。

③ 飲み物にも同じことが言える
ジュースやスポーツドリンクを手元に置いて、ちびちび飲み続けるのは、お菓子のだらだら食べと同じ状態です。
水分補給は水やお茶を基本に。

甘味料には「むし歯にならないもの」もあります

もうひとつ便利な話を。

砂糖の代わりに使われる甘味料のなかには、むし歯の原因にならないタイプがあります。「代用甘味料」と呼ばれるものですね。

  • 糖アルコール系:キシリトール、ソルビトール、マルチトールなど
  • 非糖質系:スクラロース、ステビア、アスパルテームなど

これらはむし歯菌がエサにできないため、酸がつくられません。
パッケージにあるトクホマーク「歯に信頼マーク」がついた食品は、歯の表面を酸性にしないことが確認されているものになります。とくにガムは、噛むことで唾液がしっかり出るという利点もあります。唾液は天然のクリーナーですから、これは一石二鳥ですね。

ただし、代用甘味料なら何回食べてもいい、というわけではありません。
あくまで「選ぶならこちら」という話であって、回数を区切る大原則は変わらないんです。

世界の目安も知っておくと

ちなみに世界保健機関(WHO)は、砂糖などの遊離糖の摂取を総エネルギーの10%未満、できれば5%未満にとどめることを推奨しています。

数字だけ見るとピンとこないかもしれませんが、「思っているより少なめが目安」と受け取っていただければ十分です。
ジュース1本でけっこうな量になりますからね。

日ごろの予防については予防歯科のページも、むし歯が気になる場合はむし歯・歯周病治療のページもあわせてご覧ください。

一デンタルパークではどのようにしているか?

当院では、お子さんのむし歯が続けて見つかるとき、歯みがきの仕方だけを注意することはあまりしません。
まず「いつ、お菓子食べてますか?1日何回食べていますか?」と伺うようにしています。

というのも、一生懸命みがいているのに繰り返してしまうケースでは、原因が食べ方の側にあることが本当に多いからなんですね。ここが変わると、驚くほど落ち着くことがあります。

とはいえ、ご家庭の事情はそれぞれです。共働きで間食の時間が不規則になる、きょうだいで生活リズムが違う——そういう現実がありますよね。ですから「理想の形」を押しつけるのではなく、その家で続けられる形を一緒に探すようにしています。

「全部きっちりやらなきゃ」と思わなくて大丈夫ですよ。1日1回、だらだら食べを減らすだけでも、ちゃんと効果があります。

川越で子どもの虫歯予防のご相談は

「気をつけているのに虫歯ができる」「おやつの与え方に迷っている」——そんなご相談も歓迎です。お子さんのお口の状態を見ながら、生活に合わせたアドバイスをお伝えします。

一デンタルパーク
所在地:埼玉県川越市(川越駅が最寄りです)
お電話:049-257-5979
ネット予約:こちらから予約する

夏休みの終わりに、一度お口のチェックをしておくと安心ですよ。

▶ 関連記事:親子で続けたい仕上げ磨き3つのコツ予防歯科の基礎知識まとめ


監修者プロフィール
武内 一広(たけうち かずひろ)/歯科医師・一デンタルパーク院長(埼玉県川越市)。むし歯・歯周病治療から予防歯科、小児歯科、口腔外科まで幅広く診療。生活習慣にまで踏み込んだ予防のアドバイスを大切にしています。

出典
・甘味(砂糖)の適正摂取方法|e-ヘルスネット(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)
・う蝕の原因とならない代用甘味料の利用法|e-ヘルスネット(厚生労働省 健康日本21アクション支援システム)

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状については歯科医院でご相談ください。