カズデンタルブログ

ごはんのたびに顎の下が腫れる?|唾液の通り道にできる「石」のはなし

一デンタルパーク院長の武内です。

三連休をどのようにお過ごしでしたか?

体を動かしたあとは、こまめな水分補給も忘れずにお過ごしください。

秋は新米や果物がおいしくなり、食事が楽しみな季節です。

ただ、診療室では「歯が痛いわけではなくて、顎の下がぷくっと腫れて痛むんです」とご相談を受けることがあります。

食事が終わってしばらくすると、腫れも痛みも引いていくと教えていただきます。

むし歯や歯ぐきの腫れとは少し違うこの症状は、唾液の通り道に「石」ができる病気かもしれません。

今日は、口腔外科で扱う「唾石症(だせきしょう)」についてお伝えします。

秋の食卓で顎の下に手を当てて腫れを気にする男性(唾石症について解説する川越の一デンタルパークのイメージ)

唾液は「唾液腺」で作られ、管を通ってお口に出てきます

唾液は、唾液腺(だえきせん)という場所で作られます。

大きな唾液腺は、耳の前の「耳下腺」、顎の下の「顎下腺」、舌の下の「舌下腺」の3つです。

作られた唾液は、導管(どうかん)という細い管を通って、お口の中に流れ出てきます。

食べ物を口にすると、唾液がたくさん作られます。

唾液の働きについては知っていないと損してる。唾液の持つ体を健康にする3つのちからでご紹介しています。

唾石症は、唾液腺や管の中に石ができる病気です

唾石症は、唾液腺の中や導管の中に石(唾石)ができる病気です。

唾石のほとんどは、顎の下にある顎下腺にできます。

大きさは、砂粒くらいの小さなものから、数cmになるものまでさまざまです。

唾石ができる原因としては、唾液が通る管の炎症、唾液の流れが滞ること、唾液の性質の変化などが挙げられています。

食事のときに腫れて痛み、しばらくすると引いていくのが特徴です

唾石症の特徴は、食べようとしたとき、または食べている最中に症状が出ることです。

食事のときは唾液がたくさん作られます。

ところが、通り道が石でふさがれていると、唾液がうまく流れ出ることができません。

その結果、顎の下が腫れて、強い痛みが出ることがあります。

この腫れを「唾腫(だしゅ)」、痛みを「唾仙痛(だせんつう)」といいます。

しばらくすると、腫れや痛みは少しずつ引いていきます。

症状が引いてしまうので、「様子を見ていたら治った」と受け止めてしまいやすい病気です。

ただ、石そのものはなくなっていないことがあるので、食事のたびに同じ症状をくり返します。

食事のたびに顎の下が腫れる、という方は一度ご相談ください。

石の大きさや場所によって、治療の方法が変わります

日本口腔外科学会の資料では、唾石症の治療を次のように紹介しています。

① 小さな唾石は、管の出口から自然に出てくることもある

② 舌の下(口底部)の管の中にある唾石は、お口の中を切開して、石だけを取り出す

③ 顎下腺の中にできた唾石は、顎下腺ごと取り出す

このように、石がどこにあるのかによって、治療の方法が変わります。

診療では、お口の中や顎の下を触って確かめ、必要に応じてレントゲンなどで石の位置を確認します。

顎の下や耳の前が腫れる病気は、ほかにもあります

唾液腺には、唾石症のほかにも腫れの出る病気があります。

① 化膿性唾液腺炎:唾液が少ないときに、お口の中の細菌が管の出口から入り込んで起こる。痛みや腫れが出て、管の出口から膿(うみ)が出ることもある

② 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ):ウイルスの感染で起こる。片側だけでなく、数日遅れて両側が腫れることが多い

③ 唾液腺の腫瘍:耳下腺に最も多い。良性のものが多いが、悪性のものもある

化膿性唾液腺炎は、唾液の分泌が少ないときに起こりやすい病気です。

お口の乾きについては実は夏に唾液が減る|口の乾きを放置すると虫歯・口臭のリスクが上がるわけもご覧ください。

良性の腫瘍は、痛みが出にくく、ゆっくり大きくなるのが特徴です。

痛みがないからといって、しこりや腫れが続くときは早めに受診することが大切です。

お口の中の粘膜の変化については「もう2週間、治らないんです」|夏の口内炎と、見逃したくないサインでまとめています。

受診のときは、腫れるタイミングを教えてください

腫れの原因を見極めるためには、腫れ方のようすがとても役に立ちます。

受診のときは、次のようなことを教えていただけると助かります。

① 腫れるのは食事のときか、一日中腫れているのか

② 腫れるのは片側か両側か、顎の下か耳の前か

③ 熱が出たり、お口の中に膿のような味がしたりすることはあるか

一デンタルパークではどのようにしているか?

当院では、顎の下の腫れや痛みでご相談いただいたときに、歯が原因なのかどうかしっかりと診断しています。

また手術が必要なときは、口腔外科の専門の医療機関をご紹介させていただくことがあります。

親知らずや抜歯、お口のケガなど、口腔外科で扱う内容については親知らず・抜歯・お口のケガ|「口腔外科」ってどんなときに頼るの?もご覧ください。

川越で顎の下の腫れのご相談は

「歯は痛くないけれど、顎の下が腫れる」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。

腫れの原因が分かるだけでも、安心につながります。

一デンタルパーク

・所在地:埼玉県川越市(川越駅が最寄りです)

・お電話:049-257-5979

・ネット予約:https://www.genifix.jp/kazu-dentalpark-caa/p/login/

秋の食事を気持ちよく楽しむためにも、気になる腫れは早めに確かめてみませんか?


監修者プロフィール

武内 一広(たけうち かずひろ)/歯科医師・一デンタルパーク院長(埼玉県川越市)。むし歯・歯周病治療から予防歯科、小児歯科、口腔外科まで幅広く診療。症状の原因をていねいに確かめ、必要に応じて専門の医療機関とも連携しながら、安心して治療を受けていただける形を一緒に考えています。

出典

・唾液腺の疾患|口腔外科相談室(公益社団法人 日本口腔外科学会)
https://www.jsoms.or.jp/public/disease/setumei_daeki/

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状については歯科医院や医療機関でご相談ください。